ふるさと創造学サミットは、双葉郡内各校の「ふるさと創造学」の取組を共有し、学びを通じた交流で、地域のつながりをつくることを目的に、年1回開催しています。
今年は11月29日(土)に、双葉郡内の小・中・義務教育・高・支援学校の児童生徒483名が福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校に集結しました。その様子をご紹介します。
◆「ふるさと創造学サミット」開幕
当日、ふたば未来に到着した児童生徒はアリーナへ移動、学校ごとに整列します。
ふたば生徒会連合の生徒の司会のもと、オープニングセレモニーが行われました。


来賓あいさつでは、瀬戸隆一復興副大臣、福田かおる文部科学大臣政務官から、「ふるさと創造学という探究的な学びを通じて、双葉郡の良さや課題を見つけ、より良いふるさとを創っていくことは双葉郡の復興に必ず繋がる。全国を先導する取組として今後さらに発展してほしい」「今日まで準備してきたこと、今日1日で感じたことはこれからの未来を創っていく社会を変革する力になる。発表を通じて心が動いたことを大切に将来に繋げてほしい。」と熱いエールが送られました。
次に、代表児童が各町村や学校ごとに、これまで取り組んできた活動やテーマ、セッションに向けた意気込みを発表しました。

浪江町

広野町

楢葉町
◆生徒会企画で交流を深めよう!
意気込み発表の後は、「ふたば生徒会連合によるお楽しみ企画」です。
ふたば生徒会連合メンバーが、児童と生徒の交流がより深まるようなアイスブレイクを企画してくれました。
まずは、いろいろな学校の人と交流する「猛獣狩り」です。
お題となる動物の名前の文字数と同じ人数で、すばやくグループを作ります。ただし、同じ学校の人はグループに2人までです。



次は「じゃんけんハイタッチ」です。
じゃんけんに3回勝った人は、先に並んでいる人たち全員とハイタッチをしてから列に並びます。
途中で負けてもカウントはそのまま、合計3回勝つことができたら、最後に円陣が組めるよう、みんなで大きな円を作りつつ後ろの列に並びます。
瀬戸復興副大臣、福田文部科学大臣政務官も猛獣狩りから一緒に参加して下さり、子どもたちも嬉しそうにハイタッチしていました。





そして、最後に全員で円陣を組みました。
司会が「サミットがんばるぞー!」と呼びかけ、参加者全員が足を踏み出しながら「オー!!」と力強く応える「かけ声」を実施し、一体感あふれるスタートとなりました。

◆学びのセッションから広がる地域への理解
各セッションは、「メッセージをしっかり伝える、じっくり聴く」「互いに考え、つながり、学びを広げる」2つのパートを含めながら自由な形式で実施しました。
11か所の会場で22回のセッションが行われ、それぞれのメッセージを通じて互いを知り、新たな気づきやつながりが生まれる、実りある時間となりました。

双葉中学校
「我らと双葉町 ~つなぐ思い~」

富岡小学校
「富岡盛り上げ隊!」

双葉南・北小学校
「双葉町をもりあげるために」

川内小中学園
「6年生が考える「行ってみたい・住んでみたい川内村」計画~旧校舎の利用について考える~

広野中学校
「広野町の未来」

なみえ創成小学校
「なみえ焼そばで町のにぎわい」
◆今年度は「ふたばトーク」にチャレンジ!
ふるさとの未来についての対話を通して多様な見方、考え方にふれることを目的とする小グループでの対話の時間です。
校種混合で合計72グループに分かれ、各グループの中学生と高校生が進行と記録を担当。
「10年後のふるさとふたば」をテーマに、双葉郡の今とこれからについて考えたことを共有し合いました。



今年度からの新しい取り組みでしたが、「10年後の双葉郡でどんなことが出来ていたら、あるいはどんな場所になっていたら嬉しいか?」という問いに、映画館やショッピングモール、遊園地といった「放課後や休日に思いきり遊べる場所」や、マクドナルドやスタバなどの人気飲食店の誘致、そして電車の増便といった生活の利便性向上を望む声が多く聞かれました。
一方で、ただ都会を目指すだけでなく、「今の双葉郡の良さを上手く使いたい」「自然はそのままに」といった、郷土の個性を大切にしたいという想いや、「みんなでスポーツ大会」「誰でも気軽に帰ってこられるあたたかい場所」「震災前の明るい町に」といった、活気ある未来への希望が感じられる対話となりました。
◆幕を閉じた「ふるさと創造学サミット」
クロージング・セレモニーも、ふたば生徒会連合の生徒たちが進行を担当し、参加した児童生徒は感想を次々と共有しました。
「発表で終わることなく、質問を通して意見交換することができた」「緊張したけど他校の人と交流できて良かった」「今双葉郡には何が足りないのか、これからの未来のために自分は何ができるのか交流を通して考え、対話することができた」「サミットを通して新しい視点を得ることができたので、今後の自分たちの発表に活かしたい」など、多くの感想が寄せられました。



最後は参加者全員で記念撮影をし、地域を超えて深まったつながりを感じながら、今年度のサミットは幕を閉じました。

1人1人それぞれ違う、何かに繋がる気付きや学びを得ることができたでしょうか。
来年の開催も楽しみです!











