9月21日、隠岐島前・双葉郡交流事業の一環として、隠岐島前高校とふたば未来学園高校の生徒がともに広野町でフィールドワークを行いました。
訪れたのは、アヒルを使って減農薬による米づくりを行っている新妻有機農園さん。50歳で脱サラし家族で専業農家を営む新妻良平さんは、震災前より米のブランド化に取り組んできました。震災後は、山形県で事業を再開した浪江町の鈴木酒造とコラボレーションし、コシヒカリを使ったお酒を開発するなど、挑戦を続けられています。
「大変なことも多いけれど、何より自分が楽しんでやっている」と言い切る姿に高校生はもちろん、教職員も大いに感銘を受けました。
お話をお聞きした後は、奥様のお手製のカレーをごちそうになりました。新妻有機農園さんの炊き立てごはん、しっかりお米の香りと味がして本当に美味しいです!
お礼に隠岐島前高校から、民謡で用いるしゃもじを手渡しました。新妻さんご夫妻は震災後、全国から応援部隊として派遣される警察官の皆さんにカレーを振る舞ってきました。胃袋をつかまれている警察官の方も多いそう。
「合鴨農法」とはよく聞きますが、「アヒル農法」はちょっと珍しいですね。新妻さん曰く、「アヒルにこだわっているのは、ただアヒルが可愛いから」とのこと。納得です。
新妻有機農園さんについての詳細はこちら。http://ahilunouen.yamanoha.com/
続いての訪問先はいわき市内にある仮設住宅。各校自己紹介をして住民の皆さんと交流をさせていただきました。
ふたば未来学園高校生の中に同郷の生徒を見つけ喜んでくださった方も。隠岐島前高校は民謡を披露。
参加してくださった住民の皆さんは、数々の訪問者を受け入れてきた、いわば交流会のベテランさん。とってもお話上手聞き上手で、会場中で話に花が咲きました。
パワーをいただいた生徒も多かったようです。広野町の皆さん、楽しいひとときをありがとうございました!
フィールドワークの最後に訪れたのは、広野町と楢葉町にまたがるJヴィレッジ。
当協議会事務局のメンバーで、富岡高校寮監を務める荒木信彦さんから、サッカーの聖地と呼ばれた当時のようすなどをお話ししました。
震災当時から変わらない時計の針と、変わり果てたグラウンド。高校生の目にどう映ったでしょうか。
フィールドワークから戻った後は、ふたば未来学園高校社会起業部のプレゼンツ企画。広野町唯一のお菓子屋さん「みとや」さんのお菓子の食べ比べを行った後、1日を振り返ってディスカッションを行いました。
復興で何だ、活性化って何だ。メディアの情報の伝え方、受け止め方、風評被害、出会った人たちの明るさや真摯さ、お互いの取組についてなどなど。議論はつきませんでした。
この出会いを大切につなげていってほしいです。
みんなお疲れ様でした!Part3では川内へ。