9月24日の午後、広野中学校にて「社会や地域に貢献する仕事」をテーマに講演会が開催されました。講師には、医療・国際協力・企業の社会貢献と、各界で活躍する3名をお招きしました。

左から、福島県立医科大学放射線健康管理学講座准教授の緑川早苗さん、グリー株式会社コーポレートコミュニケーション部長の島田敏宏さん、国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ 発展戦略・グローバル構想局ディレクターの趙正美さんです。
福島医科大学で甲状腺検査にも関わっていらっしゃる緑川さん。医療の現場には、医師や看護師以外にも、さまざまな仕事と職業があることを紹介してくださいました。そうした現場で働く上で求められるチームワークや、一人ひとりの患者さんに真摯に向き合う姿勢を大切にされているそう。
緑川さんは、福島県の会津のご出身で、ご自身の中高生時代のお話や、医師を志すきっかけとなった一冊の本との出会いなどもお話しいただきました。
島田さんの勤めるグリー株式会社は、携帯電話やスマートフォンなどのゲームで馴染みがある生徒も多い会社。生徒からはやはりゲームに関する質問が多く出ました。
島田さんは、現在3000人いる同社の創業に3人目の社員として大学時代から関わり、現在は社会貢献活動を行う部署で働いていらっしゃいます。インターネットを安全に正しく使う知識を学んでもらうアプリ開発など、具体的な事例を通じ「ゲームの力で社会をよりよくする」というお仕事についてお話しいただきました。
趙さんは、世界20都市に拠点を置く国際的な人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチで働かれています。同団体の目的は、世界の人びとの権利と尊厳を守ること。そのために人権侵害が行われている現場を調査して結果を世界へ発信し、政府、企業団体、国際機関等に働きかけています。
在日韓国人である趙さんは、留学を志した15歳の時に自身が難民であることを知り大きな衝撃を受けたことから、人権問題に強い関心を持つようになったそうです。大学卒業後は全く異なる分野の広告の仕事をしたこと、それから今の仕事に就くまでの経緯などをお話くださいました。
講師の方とともにPTA会長さんと先生にもご参加いただいたパネルディスカッションでは、それぞれの職業観を語っていただきました。

島田さん「仕事は、自分を成長させてくれる最大の趣味」
趙さん「自分がやりたいことと仕事が重ならないこともある。重なったらラッキーだけれども、仕事以外でやりたいことをあきらめず続けていくことも大切」
緑川さん「医師になった時と今では考え方は大きく変わった。患者さんやその家族、さまざまなスタッフは自分を医師にしてくれている。どんなに大変でも辞めないだろう」
そして最後には、仕事は星の数ほどあるのでアンテナを張って探してみると選択肢が広がる、どこにいてもインターネットで世界とつながれる時代なのでその強みをぜひ生かして、得られる情報は必ず自分の軸を持って判断してほしい、といったアドバイスもいただきました。
各界で活躍する講師の方々のお話は、中学生の心にどのように響いたでしょうか。
2日目の夕食は、ちらし寿司!とっても美味でした。この日の夕食をいただいた農家民宿「椀de縁」の荒木さんは、元お寿司屋さんで今は農家民宿と喫茶店を営んでいらっしゃいます。海外から ウーファーさん( WWOOF=食事・宿泊場所」と「力」を交換するしくみ)も受け入れており、思いがけず国際交流。

夕食後には、鯖江で活動する学生団体withの皆さんが来てくださいました。学生ビジネスプランコンテストを中心に市内で地域づくりの取組をするwithさん。大学生の立場から、アドバイスもいただきました。みんなすっかりwithさんのファンです。
いよいよ3日目最終日。朝食も配膳・片づけのお手伝いをし、行ってきます!皆さんお世話になりました。

最終日のこの日は、民宿のある河和田地区のまちづくりについて、地元市議の木村愛子さんからお話をお聞きし、福島の子どもたちを支援するさばcans代表の笠原徹さんと懇談しました。
その後は、会場となったうるしの里会館を見学。河和田の漆器の歴史について学びました。
最後に、2日目にお話をいただいたデザイン・ものづくり会社TSUGIさんのオフィスを突撃訪問。


ここで最後の集合写真を撮らせていただきました!とってもおしゃれな雰囲気です。
今回の研修旅行をコーディネートしていただいた鯖江市役所市民協働課のお二人。お忙しい中3日間、本当にお世話になりました。

福井の新聞デビューを飾りました!
2日目は、全国から集まった自治体職員の方々とともに、「鯖江市役所JK課」でインターンシップするという機会をいただきました。まずは、鯖江市の挑戦について、牧野百男市長のご講話。

IT活用、学生連携、市民協働と独自の取組を進める鯖江市のまちづくりの根幹にあるのは、「市民主役」というコンセプト。中でも、注目を集めるJK(女子高校生の略称)課は、地元女子高校生によるまちづくりプロジェクトです。コスプレをしてのゴミ拾いや、図書館の空席チェックができるアプリ開発など、女子高生ならではの視点でさまざまな取組を行っているそう。
詳しくはこちら→http://sabae-jk.jp/
そんなJK課の皆さんと、自治体職員、そして地元の企業団体の方々とグループを組み、「鯖江にひとついいことをする」のが、今回のインターンのテーマです。
まずは、グループ内で互いに打ち解けるための、アイスブレイク「みみづくり」??


文字通り、みんなで耳を作り、着けると不思議に場が和みます…
打ち解けたところでグループごと、「いいこと」をしに街に繰り出しました。あるグループは、スーパーに行き…

買い集めたのは、トイレットペーパー?


みんなでハート型に折り、市内の公共トイレにセッティング。小さなおもてなしの気持ちを街中にちりばめました。

最後にグループごとに活動報告。東日本大震災被災地への募金活動を、寄付してくれた方へのマッサージでお手伝いしたグループも。それぞれ鯖江の町を楽しんできました。
当協議会では、まちづくりの先進地に学ぶ他地域交流事業を行っています。この事業の一環として10月10日~12日の2泊3日、双葉郡内の中高生9名、教職員6名が福井県鯖江市を訪れました。

北陸新幹線に乗って! 「めがねのまち」鯖江に到着。
鯖江市といえばめがね、漆器、繊維、和紙など、古くからものづくりがさかんな地域。そしていま、注目を集めているのは、その独自性あふれるユニークなまちづくりです。学生連携、ITを活用するオープンデータシティ、そして市民主役のまちづくり。今回「さばえまちづくり体験ツアー」と題した研修旅行では、参加者それぞれマイテーマを持って、鯖江の産業と市民主役のまちづくりを学びに行ってきました。
まずはじめに鯖江市教育委員会の皆様にご挨拶。学力・体力ともに全国1位を誇る福井県の取組についてお話をお聞きしました。
続いて、鯖江を支える一大産業・めがねの歴史を探りにめがねミュージアムを訪問。

鯖江のめがね産業は、農閑期の出稼ぎをなくすための副業として100年ほど前に始まったそう。何工程にも及ぶめがねづくりの歴史について、元職人の方から直接お話をお聞きしました。

体験工房では、めがねストラップづくりに挑戦!
1日目最後のプログラムは、デザイン・ものづくりを手掛ける合同会社TSUGIのメンバー3人のお話。「河田アートキャンプ」という、2004年の福井豪雨の年にはじまったアートプロジェクトをきっかけに、鯖江に移り住んだ若手デザイナーや職人の方々のグループです。
ものづくりのスピリットあふれる土地と温かい人びとに惹かれ鯖江にやってきたメンバーの皆さんから、それぞれのお仕事や鯖江での生活、地域の人びとが集まる場づくりなどのお話をお聞きしました。
宿泊させていただいたのは、河和田地区にある、農家民宿「椀de縁」さんと「ざくろの宿」さん。 「ざくろの宿」の柑本さんは、二本松で農業をされていた方で、震災後、鯖江で農家民宿を営んでいらっしゃいます。
漆器の産地にある、素敵な古民家の建物で、みんなで配膳・盛り付けをして、いただきます!

